BtoB企業が自社ビジネスにおいて、効果的なマーケティング施策を打つためにカスタマージャーニーマップを作成することは大切です。
しかし、カスタマージャーニーマップをどういう風に作ればいいのか、具体的な考え方が分からない人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、BtoB向けのカスタマージャーニーマップの作り方を解説します。カスタマージャーニーマップの説明から作り方を段階を踏んで解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
カスタマージャーニーとは顧客が商品やサービスを知ってから購入に至るまでの一連のプロセスをまとめたものを指します。
カスタマージャーニーを作成することで、顧客が商品(サービス)を購入するまでの流れを把握することができる、顧客目線での分析が可能となります。
BtoBとBtoCにおけるカスタマージャーニーの違いは、ユーザーが購入の決断に至る過程の長さや複雑さが異なります。
BtoBでは複数の意思決定者が関わるため、より多くのステップを踏むことが一般的です。この差異を明確にし、BtoBマーケティングに特化したアプローチを考えましょう。
購入プロセスに関わる重要人物を把握しましょう。この際、複数人(2~3人)のパターンを作ることをおすすめします。彼らのニーズや課題を理解することから始めることが大切です。
具体的には以下のような流れを想定しましょう。
【ターゲットとなる組織を理解する】
【重要人物(意思決定者や影響者)を考える】
【ペルソナのプロファイルを作成する】
【ペルソナに基づいてコンテンツとメッセージをカスタマイズする】
【ターゲットとなる組織を理解する】
まず、商品(製品やサービス)が解決する問題を持つターゲットとなる業界や企業の種類を特定しましょう。その上で、業界企業内で製品やサービスの購入に関わるであろう役職や部門を特定します。
【重要人物(意思決定者や影響者)を考える】
BtoBの購入プロセスでは、複数の意思決定者と影響者が関与します。これらの人物が誰で、どのような役割を果たしているかを明確にしましょう。
例えば、最終的な購入決定者、技術的な評価を行う人、予算を管理する人など、様々な立場の人物が関わるのでそういった人物像を抑えておきます。
【ペルソナのプロファイルを作成する】
各意思決定者や影響者のプロファイルを作成します。
これには、彼らの職務内容、役割、ビジネス上の目標、課題、ニーズ、優先順位などの情報が含まれます。
また、人物像を得るために利用するチャネルやメディア、彼らが直面している具体的な問題点や痛みを理解することも重要です。
【ペルソナに基づいてコンテンツとメッセージをカスタマイズする】
作成したペルソナの情報を基に、マーケティングコンテンツやセールスのメッセージを考えてみましょう。
各ペルソナのニーズに合わせてることで、より効果的に製品やサービスの価値を伝えることができます。
関連記事はこちら>> ペルソナ設定がマーケティングの成功を左右する!その意味や重要性、設定のポイントなどを解説
ユーザーが目標達成に向けてどのようなステップを踏むかを明確にしましょう。
カスタマージャーニーマップ作成過程において、顧客が商品を購入するまでの過程を詳細に理解し、可視化することを目的としています。
BtoBビジネスでは、このプロセスが大変重要です。理由としてBtoBの購入プロセスは一般的に長期間にわたり、複数のステークホルダーが関与することが多いためです。
2で洗い出したユーザーの行動を、以下の5つの段階的なフローに分類し、各ステージにおいてユーザーの行動パターンを明確にしていきましょう。
1. 認知
顧客が自社の商品の存在を、初めて認識するフェーズです。
認知する例として、広告や業界イベント、口コミ、ソーシャルメディアなどを通じてになります。
2. 検討
顧客が商品に関する情報を収集し、競合他社のオプションを検討する段階です。
この検討フェーズでは、Webサイトの訪問、サイト内での情報資料ダウンロード、営業担当者との初期の対話などが例に挙がるでしょう。
3. 評価
顧客が商品について選択肢を持ち、比較検討し、購入に向け判断をする段階です。
例えば、プレゼンテーションやデモ、提案書の要求などが含まれます。
4. 購入
実際に商品の購入が行われるフェーズになります。
おもに、契約の締結や購入オーダーの発行などが行われます。
5. アフターサポート/継続的な購入
購入後の顧客サポート、商品購入後の支援、顧客満足度の評価、のちのアップセルやリピート購入への促進が行われる段階です。
次に、ユーザーが各段階において抱く可能性のある思考や感情をマップに追加しましょう。
ユーザーの心理状態や感情を組み込むことで、顧客体験をより深く理解し、共感を生み出すことができます。
例えば、商品情報を探している段階では、「不安」「好奇心」「混乱」など
製品を購入する決断を下す段階では、「信頼」「期待」「心配」など、フェーズごとに感情が考えられます。
これは、顧客満足度の向上やロイヤリティの強化、最終的にはビジネス成果の向上に直結する重要な取り組むべき項目です。
ユーザーと企業が触れ合うポイントを特定し、それぞれの接点で提供すべき価値を考えましょう。
タッチポイントの例を挙げると、
オンラインであればWebサイトやソーシャルメディア、メルマガ、オフラインであれば、イベントや展示会、対面での打ち合わせなどが当たります。
また、間接的なタッチポイントも考慮しましょう。
顧客が直接企業とやり取りするだけでなく、レビューサイト、業界の報告書、口コミなど間接的な方法で企業や製品に触れる機会も考えられます。
ユーザーのニーズに応えるべく、問題解決のための戦略を立てをし、実行しましょう。
カスタマージャーニーマップを作成したうえで、顧客の購入プロセスを理解した後に行う重要なフェーズです。
ここでは、明らかになった顧客の課題やニーズに対して、具体的な改善策を策定し、それを実行に移しましょう。
BtoB企業はカスタマージャーニーマップを基に顧客体験の向上を実現し、ビジネス成果を最大化することが可能です。顧客を中心に戦略を構築し、市場での競争優位性を確保するために不可欠です。
カスタマージャーニーマップを作成する際は、実際の顧客やユーザーからのフィードバックやインサイトを積極的に取り入れることが重要です。
顧客インタビューやアンケートといったサポートの分析など、顧客の声を直接聞く機会を設け、それらの情報をカスタマージャーニーマップの作成に活用します。実際の顧客経験に基づいたより正確で実用的なジャーニーマップを作成することができます。
市場や顧客のニーズは常に変化します。そのため、一度作成したカスタマージャーニーマップが永遠に有効できるわけではありません。
定期的にマップを見直し、新たな顧客のフィードバックや市場の変化に応じて更新アップデートをしていきましょう。これにより、常に最新の顧客ニーズを反映したマーケティング戦略を実行することが可能になります。
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